雇用元の違いが収入の違いに繋がる

期間工と派遣労働者をひとまとめにして期間工と称する工場がありますが、両者には雇用元が異なるという明確な違いがあります。本来の意味である期間工は工場を運営する会社に直接雇われている臨時の作業員です。一方で派遣労働者は派遣会社に登録している人であり、派遣会社からの指示を受けて工場に出向き、働いています。作業内容や就労期間が同じでも誰に雇われているかによってそれぞれの社会的な立場が違うと言えるでしょう。収入についても同様であり、期間工は工場を運営する会社、派遣労働者は登録した派遣会社が金額を算出します。そのため、同じ部署で同じ作業に従事している場合でも期間工と派遣労働者の収入に違いが生じてしまうのです。

派遣労働者の方がやや収入が多い理由

期間工と派遣労働者が同じ部署で同じ作業に従事する場合、派遣労働者の方が多くの収入を得る傾向にあります。これは派遣会社の多くが交通費などの諸経費を毎月の賃金に加算しているためです。金額だけを見れば派遣労働者の方が数パーセントほど多く、終了期間が満了する頃には数万円ほどの差が生じるケースもあります。また、派遣労働者は工場での就労期間が終わっても他の仕事場へ派遣される可能性があるので、長く働き続けて安定した収入を得るなら派遣会社が適していると言えるでしょう。一方で期間工は工場の繁忙期が終わると仕事がなくなるので収入が安定しにくいのが実状ですが、仕事への意気込みを高く評価されると正社員として登用される可能性があります。

期間工の求人の雇用期間は最長でも35ヶ月なので、長期の就労を考えている人は、良く検討する必要があります。